逗子市まちづくり条例前文 of save-our-kotsubo


前文
逗子市の豊かな自然は、そこに居住してきた市民が生活する上で日常的に触れ、創造的に育んできた自然である。言い換えれば遠方に出かけて仰ぎ見、感嘆する自然ではなく、庭先に立ち、街路を歩き、岸壁に休んでほとんど無意識に視界にとらえる住宅街を埋める木々の緑であり、三方を取り囲む低い稜線であり、相模湾に開けた砂浜を洗う波涛はとうである。この自然は、生活に溶け込んでいるが故に、慌ただしい市民生活で派生するいら立ち・心的ストレスを和らげ、身体的な病すらいやしてきた。それは逗子市が、日本の近代化をくぐった百年にも及ぶ長い年月、その風波に最も強くさらされた首都圏の、身近で豊潤な保養地・療養地の役割を担ってきた歴史に如実に込められている。
逗子市のまちづくりを担う者は、市民生活に溶け込んだ自然が近代市民生活の心的・肉体的病をいやしてきた歴史を自覚し、自己抑制と全体の調和に心して逗子市のかけがえのない遺産を次世代に引き継がなければならない。
その使命が生かされるためには、まずなにより逗子市に居住する市民の主体的な参画が不可欠の要件である。
具体的には、「土地については公共の福祉を優先させるものとする」という理念を踏まえ、本市のあるべき都市像を定めた基本構想と環境の保全及び創造についての基本理念に基づき、市民、事業者及び市は協働して取り組んでいかなければならない。